いずれ尽きてしまう化石燃料を材料に、食品容器の製造を生業とする、と決めた創業のその日から、私たち生駒化学工業はその有限性を心に置かないわけにはいきませんでした。
食べる物さえまともに行き渡らない貧困の時代を知る人々が社会を動かしていたその頃、せっかく手に入れた材料、限られたその材料だからこそ、無駄なく使い、ひとつでも多く便利な容器に変えて、お客さまに気に入ってもらおうとするのは自然な考えでした。
たくさん買ってもらえたら、仲間や家族にいい思いをさせられる、そのことだけのために、横浜の小さな 町工場で、みんな必死で働いた時代でした。
またそれは、無駄な使い方をせず、燃やすもの、捨てるものを減らす営みでもありました。
たとえば工場でプラスチック端材をただ捨てずに、砕いてまた使えるようにする、今ではなんでもないことに、およそ30年も前、いち早く取り組み始めました。それは私たちにとって少しも特別なことではありませんでした。
今、世界の多くの場所で、限られた資源をどうやって分かち合い、できるだけ多くの人々が少しでも長く 幸せに暮らすにはどうすればよいのか考えられています。簡単なことではありません。しかしプラスチック 容器製造を通じて、日々心がけてきたことにヒントはあるはずです。
「無駄をいましめること」
私たちは、これこそがすべての人にとって幸福な社会を持続させる道だと信じています。
私たちのやり方は決して洗練されたものではないかも知れません。
それでもSDGsの
をプラスチック容器メーカーらしいやり方で果たしていきたいと考えています。
町工場から始まった生駒化学工業は、今ではリサイクルプラスチック、バイオプラスチックを材料に、ISO14001環境標準に則った国内3拠点で、食品容器を製造するに至りました。
その間、食品を長期間安全に保存できるバリア素材を用いた容器製造技術もまた基幹技術として磨いてきました。これは食べる物さえ乏しい時代から「無駄をいましめること」を胸に、今また社会の関心を集めるフードロス削減の大切さを理解し、プラスチックにしかできない役割を考え続けてきた証でもあります。
これからも私たち生駒化学工業の信ずるところを、製品を通じて、皆さまにお届けしてまいります。
どうぞご期待ください。