株式会社生駒化学工業(本社・横浜市戸塚区 代表取締役社長・生駒哲也)は、持続可能な社会の実現に向けて、プラスチックに係る課題の解決に貢献すべく、昨年6月から事業開始した共同出資会社「株式会社アールプラスジャパン」(以下、アールプラスジャパン)に資本参加し、使用済みプラスチックの再資源化事業に取り組みます。
当社グループでは、食品容器製造に関わる事業活動において、創業時より、安全安心な製品の提供はもちろん、製品に用いられるプラスチック使用量の最適化、端材の安全な循環利用に、一貫して取り組んでまいりました。
アールプラスジャパンへの参画を通じ、使用済みプラスチックの再資源化を推進し、来るべき社会の理想に向けて、今後も一層の貢献をしてまいります。
☆ 生駒グループのプラスチック容器 開発と展望
・国の示した「プラスチック資源循環戦略」を軸に、容器設計を2025年までにリユース、リサイクル可能なデザインにまとめ、ワンウェイプラスチック使用量を2030年までに25%削減するため、素材選定、使用量の最適化を進めています。
・より幅広い視点からプラスチック製品の将来を展望するため、「CLOMA・クリーンオーシャンマテリアルアライアンス」や、「かながわSDG sパートナー」に参加しています。
☆ アールプラスジャパンについて
・共同出資事業における取り組み
アールプラスジャパンは、米国のバイオ化学ベンチャー企業であるアネロテック社(Anellotech Inc.)とともに、環境負荷の少ない効率的な使用済みプラスチックの再資源化技術開発を進めています。回収プラスチックの選別処理、モノマー製造、ポリマー製造、包装容器製造、商社、飲料・食品メーカーなど業界を超えた連携により、2027年の実用化を目指しています。
・使用済みプラスチックの再資源化技術
ペットボトル以外のプラスチックは、現在国内では多くが燃焼※1されていると言われています。
今回の事業で実現を目指すのは、ペットボトルを含むその他一般のプラスチックを、直接原料(ベンゼン・トルエン・キシレン・エチレン・プロピレンなど)に戻すケミカルリサイクル※2です。この技術が確立されれば、従来の油化工程を経由するケミカルリサイクルよりも少ない工程で処理でき、CO2排出量やエネルギー必要量の抑制と、より多くの使用済みプラスチックの効率的な再生利用につながることが期待されます。
※1 焼却時に発生する熱を回収し、発電や熱供給に活用するサーマルリカバリー(熱利用)を含む
※2 使用済みの資源をそのままではなく、化学反応により組成変換した後にリサイクルする